不動産実務検定ブログ
2025/12/02
『不動産投資における費用回収の目安は何年?』<第2回>
みなさん、こんにちは。
本部直轄の久門広尚です。
前回のブログ
➡<第1回>
不動産投資の回収期間を判断する指標
不動産投資で元を取るまでの期間を
正確に判断するには、
いくつかの指標を使って
計算する必要があります。
ここでは、投資判断によく使われる
3つの重要な指標を紹介します。
これらの指標を理解することで、より正確な
投資計画を立てることができるでしょう。
不動産投資の収益性を判断する3つの指標
この場合、
PB = 3,000万円 ÷ (200万円 - 100万円)
= 30年となります。
実際の経費を考慮するとCCRよりも
回収期間が長くなる傾向がありますが、
より現実的な数字と言えるでしょう。
PBの数値が小さいほど投資効率が
高いと判断できます。
ただし、PBだけで判断するのではなく、
物件の立地や将来性、
資産価値の推移なども
総合的に考慮することが大切です。
ROIで測る投資収益率
ROI(Return On Investment)は、
投じた資金に対する年間収益の割合を
示す指標です。
計算式は以下の通りです。
ROI = 年間収益額 ÷ 最初の投資額 × 100
例えば、年間収益が300万円で
最初の投資額が1,500万円の場合、
ROIは次のように計算します。
ROI = 300万円 ÷ 1,500万円 × 100 = 20%
つまり、投資した金額の20%を
1年間で回収できたことになります。
不動産業界では、
ROIはしばしば
ROE(Return On Equity)と
同じ意味で使われることもあります。
ROIは実際に投資を始めた後に
算出する指標であるため、
投資前の予測としては
使いにくい面があります。
しかし、実際の収益状況を把握するには
非常に役立つ指標です。
これらの指標を理解し活用することで、
不動産投資の回収期間をより
正確に予測することができます。
不動産投資で把握すべき
初期費用の計算方法
不動産投資を始める際には、
物件価格以外にもさまざまな
初期費用が必要になります。
一般的に、必要な初期費用は物件価格の
15%から30%程度と言われています。
これらの費用を正確に把握しておかないと、
投資計画に狂いが生じる可能性が
あるので注意が必要です。
特に頭金については、金額が高いほど
ローンの審査に
通りやすくなるというメリットがあります。
反対に、自己資金が少ないとローンの
金利が上がってしまい、
長期的な収益性に影響する
可能性があります。
たとえば、
5,000万円の物件を購入する場合、
頭金に500万円〜1,000万円、
諸費用に300万円〜500万円が必要に
なると考えておくとよいでしょう。
初期費用をきちんと把握することで、
無理のないローン返済計画を
立てることができます。
これらの費用を考慮した上で、
先ほど紹介したCCRやPB、ROIといった
指標を用いて投資判断を行うことが重要です。
自己資金100%での不動産投資の特徴
ローンを一切使わず、自己資金100%で
不動産を購入するケースについても
考えてみましょう。
自己資金のみで投資する場合、
ローン利用時とは
いくつかの違いがあります。
まず最大のメリットは、
ローン関連の手数料や
金利の支払いが不要になる点です。
毎月の返済がないため、家賃収入が
そのまま利益として手元に残ります。
特にROI(投資収益率)の観点では、
手数料や金利がかからないぶん、
改善する可能性が高くなります。
一方で、自己資金のみの投資には
デメリットもあります。
最も大きなデメリットは、
レバレッジ効果が得られない点です。
ローンを活用すると少ない自己資金で
大きな物件を購入できますが、
自己資金100%だと
このメリットを享受できません。
例えば、1,000万円の
自己資金があるとき、
全額で1物件を購入するより
各500万円の頭金で
2つの物件を購入した方が、
資産形成のスピードが
速くなる場合があります。
どちらが有利かは、
その時点の金利水準や物件の
収益性によって変わってきますので、
不動産投資セミナーなどで専門家の
アドバイスを受けることをおすすめします。
自己資金100%での投資か、
ローンを活用した投資かの判断は、
ご自身の資金状況や投資目的
リスク許容度などを総合的に
考慮して行うことが大切です。
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本部直轄の久門広尚です。
前回のブログ
➡<第1回>
不動産投資の回収期間を判断する指標
不動産投資で元を取るまでの期間を
正確に判断するには、
いくつかの指標を使って
計算する必要があります。
ここでは、投資判断によく使われる
3つの重要な指標を紹介します。
これらの指標を理解することで、より正確な
投資計画を立てることができるでしょう。
不動産投資の収益性を判断する3つの指標
CCRで確認する自己資金配当率
CCR(Cash on Cash Return)とは、
投資した自己資金に対して年間で
どれだけの収益が得られるかを示す指標です。
計算式は以下の通りです。
CCR = 年間収益額 ÷ 投資額 × 100
例えば、2,000万円を投資して年間収益が
300万円の場合を考えてみましょう。
CCR = 300万円 ÷ 2,000万円 × 100 = 15%
CCRが15%ということは、
1年間で投資額の15%に当たる収益を
得られることを意味します。
この数値から投資金額の
回収期間も計算できます。
投資金額 ÷ 年間収益 =
2,000万円 ÷ 300万円 = 6.6年
つまり、約6年7か月で投資した
2,000万円を回収できる計算になります。
一般的に、CCRの数値が高い物件ほど
投資効率が良く、
人気が高い傾向にあります。
PBによる資金回収期間の計算
PB(Pay Back Period)は、投資した
自己資金を完全に回収するまでの期間を
年単位で示す指標です。
CCRとの大きな違いは、純利益
(税金や諸経費を差し引いた手元に残る金額)
で計算する点です。
計算式は次のようになります。
PB = 自己資金額 ÷ 年間純利益
(年間収益 - 諸経費)
例として、以下の条件で考えてみましょう。
- 自己投資額:3,000万円
- 年間収益:200万円
- 諸経費:100万円
この場合、
PB = 3,000万円 ÷ (200万円 - 100万円)
= 30年となります。
実際の経費を考慮するとCCRよりも
回収期間が長くなる傾向がありますが、
より現実的な数字と言えるでしょう。
PBの数値が小さいほど投資効率が
高いと判断できます。
ただし、PBだけで判断するのではなく、
物件の立地や将来性、
資産価値の推移なども
総合的に考慮することが大切です。
ROIで測る投資収益率
ROI(Return On Investment)は、
投じた資金に対する年間収益の割合を
示す指標です。
計算式は以下の通りです。
ROI = 年間収益額 ÷ 最初の投資額 × 100
例えば、年間収益が300万円で
最初の投資額が1,500万円の場合、
ROIは次のように計算します。
ROI = 300万円 ÷ 1,500万円 × 100 = 20%
つまり、投資した金額の20%を
1年間で回収できたことになります。
不動産業界では、
ROIはしばしば
ROE(Return On Equity)と
同じ意味で使われることもあります。
ROIは実際に投資を始めた後に
算出する指標であるため、
投資前の予測としては
使いにくい面があります。
しかし、実際の収益状況を把握するには
非常に役立つ指標です。
これらの指標を理解し活用することで、
不動産投資の回収期間をより
正確に予測することができます。
不動産投資で把握すべき
初期費用の計算方法
不動産投資を始める際には、
物件価格以外にもさまざまな
初期費用が必要になります。
一般的に、必要な初期費用は物件価格の
15%から30%程度と言われています。
これらの費用を正確に把握しておかないと、
投資計画に狂いが生じる可能性が
あるので注意が必要です。
| 項目 | 費用の目安 |
| 頭金 | 物件価格の10%〜20%程度 |
| 諸費用(新築) | 物件価格の6%程度 |
| 諸費用(中古) | 物件価格の10%程度 |
| 合計 | 物件価格の15%〜30%程度 |
特に頭金については、金額が高いほど
ローンの審査に
通りやすくなるというメリットがあります。
反対に、自己資金が少ないとローンの
金利が上がってしまい、
長期的な収益性に影響する
可能性があります。
たとえば、
5,000万円の物件を購入する場合、
頭金に500万円〜1,000万円、
諸費用に300万円〜500万円が必要に
なると考えておくとよいでしょう。
初期費用をきちんと把握することで、
無理のないローン返済計画を
立てることができます。
これらの費用を考慮した上で、
先ほど紹介したCCRやPB、ROIといった
指標を用いて投資判断を行うことが重要です。
自己資金100%での不動産投資の特徴
ローンを一切使わず、自己資金100%で
不動産を購入するケースについても
考えてみましょう。
自己資金のみで投資する場合、
ローン利用時とは
いくつかの違いがあります。
まず最大のメリットは、
ローン関連の手数料や
金利の支払いが不要になる点です。
毎月の返済がないため、家賃収入が
そのまま利益として手元に残ります。
特にROI(投資収益率)の観点では、
手数料や金利がかからないぶん、
改善する可能性が高くなります。
一方で、自己資金のみの投資には
デメリットもあります。
最も大きなデメリットは、
レバレッジ効果が得られない点です。
ローンを活用すると少ない自己資金で
大きな物件を購入できますが、
自己資金100%だと
このメリットを享受できません。
例えば、1,000万円の
自己資金があるとき、
全額で1物件を購入するより
各500万円の頭金で
2つの物件を購入した方が、
資産形成のスピードが
速くなる場合があります。
どちらが有利かは、
その時点の金利水準や物件の
収益性によって変わってきますので、
不動産投資セミナーなどで専門家の
アドバイスを受けることをおすすめします。
自己資金100%での投資か、
ローンを活用した投資かの判断は、
ご自身の資金状況や投資目的
リスク許容度などを総合的に
考慮して行うことが大切です。
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