不動産実務検定ブログ
2020/05/26
『「2級よりも1級を学びたいんですが」の勘違い』
不動産実務検定には、2級、1級、マスターの級別講座&資格があります。
この書いた順番は、そのまま「推奨する受講の順番」です。
2級、1級、マスターの順番での受講を推奨しています。
ただ、よく言われるのは「2級よりも1級を先に受講したいのですが」と言うことです。
なぜ、このような声が寄せられるかというと、
「不動産投資に対する思い込み」のせいだと思っています。
不動産実務検定で学べる内容は、巻単位一言で書くと、以下のようになっています。
・2級 = 満室経営
・1級 = 不動産投資
・マスター = 土地活用
この内容を見て、
「まずは物件を購入しなければならないから、1級の知識を身につけた方がいいのでは?」
と考える方が、本当に多いのです。
しかし、考えていただきたいのですが、仮にあなたが飲食店をオープンするとして、
先に物件を確保するでしょうか?
先に物件を確保してしまうと、調理のトレーニングをしたり、業態を決めたり、
メニューを考案したりしながら、店舗の賃料を払い続けなければなりません。
普通は、逆ですよね?
「どのような店を、どのように運営するか?」を考えてから、
物件を確保し、オープンとなるはずです。
不動産投資(不動産賃貸業)も同じです。
いきなり物件を購入して、借入金の返済が始まっている状態で、あわてて運営を勉強する。
文字にすると、いかにおかしいことなのかがわかると思います。
まずは、「どのように運営するか?」を学ぶ。
その上で、物件の購入に進んだ方が、成功率は格段に上がります。
また、不動産投資の勉強会で質問に答えることがありますが、よくある質問の8割は、
2級のテキストに掲載されているものです。
このことからも、「まずは2級から学ぶ」というのは、正しいと思っています。
不動産投資(不動産賃貸業)というと、
物件を購入するのがスタートを思ってしまう方が多いのですが、それは違います。
不動産投資は、他のビジネスと比べ、失敗からのリカバリーが難しいビジネスです。
1棟目で失敗しないよう、きちんと運営(満室経営)を学んでから、
物件の購入に進むことを考えてください。
J-REC理事・埼玉支部支部長
J-REC公認 不動産コンサルタント
西山 雄一
http://nishiyamayuichi.com/