不動産実務検定ブログ

2020/06/25

『借金の大原則。「長く借りて、早く返す」』

みなさん、こんにちは。
J-REC青森支部の山口です。


現在、新型コロナウイルスの影響で、資金繰り安定のために、借入金を利用される方も数多くいると思います。

実際、私も4月に日本政策金融公庫から借入した一人です。
加えて、不動産投資や土地活用を行っている方々なら、金融機関からの借入は、必要不可欠だと思います。

そこで、15年前に父親から引き継いだ5億円の借金を完済した経験から、学んだことをお伝えさせて頂きます。


「返せないような借金をした、あなたが悪い」


これは、私が借金の返済に困って、先輩経営者に相談した際、言われた言葉です。

「私が借金をしたわけではなく、父親がしたのですが・・・(涙)」と言い返せないほど、現実を突きつけられました。
最終的には、不動産実務検定の2級でも習いますが、リスケジュールをしました。

返済期限を延ばしてもらい、当初は元金の返済はせず、利息の支払いのみ。
以後、数年ごとに元金返済を徐々に戻していく、という条件で、10年かかりましたが完済しました。

当時は気づきませんでしたが、今になって思うと、借金の大原則を実践していたことになります。


『金融機関に返済期限を延ばしてもらう』ということは、長期間の借入金を【借り換え】することと同じです。
つまり、【長く借りた】のです。


次に、当初は毎月利息しか払わないわけですから、資金繰りは安定し、キャッシュフローは増えます。無駄遣いをせず、耐えに耐え、辛抱を重ね(笑)、ある程度お金が増えたら、約定返済とは別に、追加返済する。

これを繰り返したら、当初20年で5億円を返す予定が、10年で完済できました。
つまり、【早く返した】のです。

ここで、注意点があります。

こちらから何も伝えなければ、基本的に金融機関は、毎月の返済額はそのままで、最終の返済日を短くされます。
これをやられたら、手元資金が減るだけで、毎月のキャッシュフローは変わらないので、得策とは言えません。
なので、金融機関に追加返済する際は、【最終の返済期日は変えずに、毎月の返済額を減らす】ことが重要です。

すると、毎月の返済額が多少減るので、お金が増えるスピードも多少増えます。

無駄遣いしなければ、早くお金が貯まるので、【早く返せる】ようになり、好循環が生まれるのです。
さらに、【早く返す】副産物として、「お金を返さなくていいので、借りてください」と金融機関が来ます。
当然、いくつかの金融機関と利息交渉が出来るようになり、次第に金利が下がっていきました。


4月に日本政策金融公庫から借入したときも、「返済期間が10年だと安い金利を適用できますが、金利が高い15年で良いのですか?」と聞かれましたが、もちろん期間の長い15年に即決です。

当然、コロナの影響が収まったとき、資金に余裕があれば、返済ペースが早い(借入残に対して、毎月の返済額が多い)ところから優先して、追加返済していく予定です。


借金の大原則は、『長く借りて、早く返す』こと。

不動産投資や土地活用をガンガンしていくつもりの方は、【長く借りる】こと。

そして、融資が頭打ちになって、不動産を買い増ししたくても出来ない方は、【早く返す】を意識してもらえれば、多少なりとも私の経験がお役に立つと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!
 

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株式会社ロック宅建事務所 代表取締役
J-REC青森支部支部長
山口正一

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