不動産実務検定ブログ

2021/09/08

『東京オリンピックが終わったら不動産価格は下落するの? 第2回』 <全5回>



みなさん、こんにちは。
J-REC事務局の横山千穂です!


前回より全5回シリーズお伝えしております、

 

『東京オリンピック後が終わったら
     不動産価格は下落するの?』



▼ 第1回
  https://www.j-rec.or.jp/blog/511



第2回目の今回も


ぜひ、最後までお付き合いください♪


今回は、

 

オリンピック後の不動産価格が各国どうなっているのか



についてお伝えしていきます。


まず、1992年のバルセロナオリンピックですが


オリンピック後の不動産価格はむしろ下がっていて
2000年のITバブル崩壊以降に、

 

不動産価格を大きく伸ばしています



次は、1996年のアトランタオリンピックですが


アメリカの不動産価格はオリンピック以降
大きく不動産価格を伸ばしています。


GDPも好調だったのは、


実は、2000年頃まで続くITバブルの影響が
とても大きかったと思います。


ただし、この後の不動産バブルは


サブプライムローンという低所得者向けの
リスクの高い融資がバブルを引き起こして、


不動産バブルが2007年に弾けたのをきっかけに
非常に大きな価格の調整が入ったのは

 

記憶に新しいかと思います



次に、2000年のシドニーオリンピックです。


オリンピックの後オーストラリアの不動産は
2016年にかけて大きく右肩上がりで成長していきました。


大きな要因としては、ある一定の投資をすると
投資家ビザが発給されるというインセンティブがあったことで


中国人を中心とする不動産への投資が加速して

 

オーストラリアの不動産バブルを
引き起こしたと言われています



その後、非居住者の不動産購入の制限がなされたため
現在は調整局面に入っています。


次は、2004年のアテネオリンピックです。


ギリシャについては古いデータしかないんですが、


2004年のオリンピック以降は
若干の不動産価格の上昇は見られましたが、


2010年のギリシャ危機によってデフォルト状態になったことで、

 

不動産価格は急落していきました



次は、2008年の北京オリンピックです。


北京オリンピック後の中国不動産の動向は
多少上向いてはいるものの、


相対的に見れば、

 

急上昇という感じではありません



次は、2012年のロンドンオリンピックです。


イギリスの不動産価格は他の国とは対照的に
オリンピック後に順調に上昇しています。


これは、オリンピックというよりも
世界的にリーマンショックの膿ができって

 

その反動で大きく上昇したというのと



中国の不動産デベロッパーの進出により、


イギリスの不動産分野に大量の投資マネーが
入ってきたことも大きな理由かと思います。


次は、2016年のリオオリンピックです。


ブラジルではオリンピック以前から
GDPはマイナス成長で、
 

不動産価格も下降トレンドになっていました



したがって、オリンピック後も
不動産価格の上昇は見られません。


このように、オリンピックと不動産価格の関係を見ていくと
オリンピック後に上昇している国と下がっている国があって、

 

オリンピックと不動産価格には
明確な相関関係は見られません



一方GDPに関しては、
オリンピック関連の設備投資やインフラの整備で、

 

各国オリンピック前のGDPは高くなっていました



が、オリンピック後はその反動で、
むしろGDPが低くなる傾向にあります。


ただ、アトランタやロンドンはオリンピック後に、
GDPや不動産価格もを伸びていますが、


アトランタはITバブルの影響で伸びていて
ロンドンはリーマンショックからの反動が大きかったわけです。


ここで結論を言うと

 

オリンピックと不動産の価格には
明確な相関関係はない



ということになると思います。


今回はここまでです。


次回もぜひご覧くださいね♪




 

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一般財団法人 日本不動産コミュニティー
J-REC事務局 横山千穂