不動産実務検定ブログ
2022/03/30
『高齢者入居のリスクヘッジ』<前編>
みなさん、こんにちは。
J-REC事務局の横山千穂です!
今回のテーマは、
「高齢者入居のリスクヘッジ」
こちらを<前編><後編>にわけて
お伝えしたいと思います!
高齢者の入居は、
連帯保証人や滞納保証も付きづらく、
一般的には孤独死のリスクも気になるところです。
しかし、
民間や公的なセーフティーネット
こちらを使えばこれらのリスクは
だいたいカバーできてしまうんです!
そこで、高齢者のリスクヘッジとして
具体的にどんな制度があるのかをお伝えしていきます。
まず、
家賃の滞納保証
民間の滞納保証だと高齢者は
審査に落ちてしまうことが多いですが、
実は公的な滞納保証制度があって
こちらを利用すれば
高齢者でも家賃滞納保証に入ることができます
高齢者住宅財団では高齢者だけでなく、障害者、母子家庭、
そして外国人の家賃債務を保証してくれます
対象になる住宅は高齢者住宅財団と家賃債務保証制度の
利用に関する基本約定を締結した賃貸住宅でないといけませんが
基本約定していなくても高齢入居者の申し込みがあってから
同時並行で申請すればいいことなので、
約定をしていないからといって
利用できないと考える必要はありません。
次に、対象世帯は下記になります。
◎ 高齢者世帯
60歳以上または要介護要支援認定を受けている60歳未満
◎ 障害者世帯
◎ 子育て世帯
◎ 外国人世帯
この他にも、解雇などによって住宅の確保が
困難になってしまったような人も対象になります。
次に、
保証の対象と限度額
◎ 滞納家賃が月額家賃の最大12ヶ月分まで
◎ 原状回復費および訴訟費用として
月額家賃の最大9ヶ月分に相当する金額
が、保証されます。
ただし民間の家賃滞納保証とは違って
この金額が保証されるのは、
『退去する場合に限る』
ということなので注意が必要です。
また、将来生活保護者になってしまったとしても
各自治体には住宅補助として家賃の支援制度がありますので、
これで家賃の滞納を防ぐことができます。
扶助金額は地域や世帯のニーズによって異なりますが
東京23区の単身者の場合その家賃の扶助額は、
月40,900円 ~ 53,700円になっています。
この家賃の支援金は、
毎月自治体から口座に支払われるので
自動引き落としをしておけば、
家賃が支払われないことはないと思います。
ただし、家主が代理受領が可能なケースもありますので、
その辺は自治体に確認してみて下さい。
<前編>はここまでです!
<後編>では『孤独死のリスクヘッジ』
についてお伝えしたいと思います♪
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一般財団法人 日本不動産コミュニティー
J-REC事務局 横山千穂