不動産実務検定ブログ
2021/06/16
『アパートの階段崩落事故はなぜ起こったのか!? 第2回』<全3回>
みなさん、こんにちは。
J-REC事務局の横山千穂です!
前回よりお伝えしております、
『アパートの階段崩落事故はなぜ起こったのか!?』
▼ アパートの階段崩落事故はなぜ起こったのか!? 第1回
https://www.j-rec.or.jp/blog/472
第2回目の今回は
この崩落事故の責任は一体誰にあるのか!?
この疑問からお伝えしたいと思います!
ぜひ、今回も最後までご覧ください♪
まず、築8年の事故ということで考えられるのは
建設会社の責任です
役所の検査は受けていたと言うことですから
違法ということではなさそうですが、
何らかの施工不良があったのではないかということで
現在警察が捜査をしています。
ただ、仮に施工不良がなかったとしても、
法律で瑕疵担保保証が10年間義務付けられていますし、
本来、鉄を使う場所に木材を使用していたわけですから
建設会社の責任は免れられないでしょう。
ネットの情報によると、この建設業者は
以前から投資家の間では評判が悪かったそうです。
まず『フルローン自己資金なしで投資ができる』
と宣伝している時点でアウトですよね。
しかし、この会社自体がもう破産申請を
してしまったので修繕工事はできません。
今後、社長個人を訴えるのかどうかが
争点になると思います。
もう一つは
家主の責任はあるかどうか
今回は築8年と新しい物件ですので
一見家主の責任はなさそうですが、
全く責任がないかというとそうではなく、
実は家主も責任を問われるケースがあるんです。
民法には土地工作物責任というのがあって、
建物に問題があった場合には、
所有者がその損害を賠償する義務があります。
ただ、今回は瑕疵があることを
大家さんは知らなかったので、
責任の度合いは少ないかもしれませんが、
全く責任がないというわけではないんです。
これを
無過失責任
と言います。
ちなみに家主が建物を不具合を知っていて
これを補修しない場合にはかなり責任は重くなります。
例えば昨年の10月に苫小牧のアパートの2階の廊下の床が抜けて、
住民が3m下に転落して大けがをしたという事故がありましたが、
事前に管理会社が家主に修繕提案をしていたにも関わらず
家主は無視し続けたそうです。
今回の事故では人が死ななくて良かったですが、
もし死亡事故になっていたら刑事事件に発展していた可能性もあります。
また昨年の5月に釧路のビルでは非常階段の手すりが払拭していて
女性が5階から転落して死亡する事故がありました。
これは明らかに家主の責任が問われる事案だと思います。
では、具体的にこのような事故が起こった場合の、
損害賠償請求はどうなるのでしょうか?
次回はこの疑問からお伝えしたいと思います!
ぜひ、次回もご覧くださいね♪
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一般財団法人 日本不動産コミュニティー
J-REC事務局 横山千穂