不動産実務検定ブログ
2022/06/10
『2022年度ついに本格的な地価上昇?』<第2回>
みなさん、こんにちは。
J-REC事務局の横山千穂 です!
前回より 全4回シリーズ でお送りしております
「2022年度
ついに本格的な地価上昇?」
▼ 「2022年度ついに本格的な地価上昇?」
<第1回>
https://www.j-rec.or.jp/blog/716
第2回目早速スタートです!
<土地価格の基本となる
一物四価とは?>
地価を表す指標について
少しおさらいをしておきましょう。
実は地価を表す指標は
公示地価だけではありません。
そしてプロの不動産業者は
公示地価を参考にすることは
ほとんどありません
どういうことなのか具体的に
お伝えしていきます。
実は土地の価格は一物四価と言われていて
四つの価格があるんです。
① 公示地価
② 公示地価の補完調査となる
都道府県基準地価
③ 相続税や贈与税の
算定基準になる路線価
④ 固定資産税評価額
都道府県基準地価は
公示地価を補完するものなので
価格基準は一緒です。
例えば
公示地価が100であれば
基準地価も100となっていて
単に調査の地点が追加されている
というイメージです。
路線価は相続税などの算定基準になりますが、
その評価は公示地価の80%になっています。
最後に固定資産税評価額ですが、
これは公示地価や基準地価の
70%になっていて、
固定資産税や都市計画税の
算定基準になっています。
ちなみにそれぞれの地価を
一発で検索できる便利なサイト
▼ 全国地価マップ
https://www.chikamap.jp/chikamap/Portal?mid=216
こちらもぜひ活用してみて下さい!
この中プロの不動産投資家が
投資の判断として使うのは
路線価です
なぜ路線価を使うのか、
その理由は2つあります。
一つは、
公示地価や都道府県基準地価は
全国の評価地点に紐付くものなので
評価地点から離れている
土地の評価がしにくいんです。
その点、路線価は土地の
前面道路に紐付いているので、
同じ道路に面していれば
単価は一律になって
土地の評価を計算しやすいんです。
もう一つは、
金融機関の土地の担保評価基準は
公示地価の何%ではなく
路線価の80%という見方
をするからです。
全国の路線価は国税庁のホームページに
行けばすぐに調べられます。
▼ 国税庁 路線価図・評価倍率表
https://www.rosenka.nta.go.jp/
例えば
前面道路の路線価が30万円だったとして
面積が180平米であれば、
その土地の路線価評価額は
5,400万円ということになります。
ここから実勢価格を求めるには
5,400万円÷80%=6,750万円
となって、
公示地価相当の価格を調べることができます。
銀行がお金を貸すときの土地の担保評価は
一般的に路線価の80%程度ですので
このケースで言うと担保評価は
5,400万円×80%=4,320万円
ということになるわけです。
このようにプロの投資家は
土地の評価をする際、
路線価を好んで使います
もちろん投資の際に
土地を路線価相当で購入できれば
短期的に損をすることはありませんので、
路線価付近で買えるかどうかを
常に気にしながら投資の判断をしている
ということになります。
第2回目の今回はここまでです!
次回は、
<地価が上昇している理由>
をお伝えいたします!
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一般財団法人 日本不動産コミュニティー
J-REC事務局 横山千穂