不動産実務検定ブログ
2024/11/07
『両手仲介は蜜の味』
こんにちは。
東京第4支部 でこひろし こと 小野 隆志 です。
私自身の不動産投資実体験をベースにしたストーリー仕立てのコラムです。
第1回目からご覧になりたい方はこちらまで遡ってご覧ください。
第1回目 第2回目 第3回目 第4回目
私のプロフィールはこちらです。
https://www.j-rec.or.jp/koushi/channel/RtuRMuR
不動産実務検定講座募集中です。ぜひ一緒に勉強しましょう!!
【謎の恩人との出会い】
エレベーター、23階まではあっという間だった。
「こんばんは。でこひろし と申します。
本日18時半のお約束で参りました」
インターフォン越しの相手に、やや緊張気味に伝えた
「でこひろし様、ようこそお越しくださいました。
こちらへどうぞ。」
若くて美人な女性が受付に現れた。
年齢の割に、何だか、慣れた感じで落ち着いている。
「すぐに参りますので少々お待ちいただけますか。」
案内された応接室は無駄に広く。
無機質な空間が広がっていた。
シンとした静けさが余計に緊張感を増幅させる。
窓の外にはキラキラと輝く東京の街が
広がっていたが、その景色を楽しむ余裕は、
残念ながら でこひろしには無かった。
程なくすると、色黒の引き締まった身体をした、
いかにも「デキる」感じの男性が現れた。
(自分と同じくらい、いや、もしくはやや年上だろうか)
「初めまして。ようこそお越しくださいました。
私、初田と申します」
差し出された名刺を見ると、
肩書に“代表取締役”と書いてある。
(え、社長さん?!)
更に緊張感が高まった。
(サラリーマンは何故か肩書に弱い・・)
「今回はこちらの物件にお問い合わせをいただきまして
ありがとうございます」
あくまでも第一印象だが、
思っていた不動産業者像とはだいぶ異なる。
意外と好印象なのだ。
明らかな勉強不足のでこひろしに対しても、
本当に一から丁寧に説明してくれる。
「不動産仲介には片手と両手がありまして、
今回の物件は、片手案件と呼ばれるものです。」
「売主側にも別の仲介業者がいて、
買主側、要するにでこひろしさんが
この物件を購入する場合は
買主側の仲介業者にあたる弊社がいて、
それぞれから仲介手数料をもらう形になるんですけど・・・」
「不動産業者は両手仲介を成立させた方が
利益が倍になるので、
情報の囲い込みの力学が働いて・・・」
こんなことまで懇切丁寧に説明してくれるものだから、
でこひろしはこの社長さんにすっかり惚れてしまった・・・。
これが相手の戦略だったかどうかは
今となっては知る由もないが、
結局、この日は4時間ほどをかけて、
不動産業界のこと、
不動産投資に関することをたっぷり教えてもらった。
今振り返ると、本当に不思議で
貴重な体験だったように思う。
この社長さんにとって、
ロクにお金も持っていなそうな、
本当に素人のサラリーマンに
何時間も時間を割く理由は微塵もなかっただろう。
恐らく「稼ぎにならない」とすぐに判断も付いただろうし、
その気になれば適当に切り上げることも出来たはずだ。
私が聞き上手だったから?
あまりにも素人過ぎて心配になったから?
単に暇だったから?
そのどれも違う気がするが、
未だにその理由は謎だ。
結局その後、初田さんとは一度も
お会いする機会は無かったのだが、
あの社長さんには今でも本当に感謝している。
恩人と言っても良いだろう。
<つづく>
※ この物語は事実をベースにしていますが、
あくまでもフィクションです。
実在の人物や団体、また出来事に関しては、
類似があったとしてもそれは偶然です。
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不動産実務検定は
「いつでも」「どこでも」「誰でも」
学べる講座になっています。
不動産の基礎から詳しく学べます!
ぜひ、ご受講下さいね!
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お申込心からお待ちしております♪
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今回の物件は、片手案件と呼ばれるものです。」
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この社長さんにとって、
ロクにお金も持っていなそうな、
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恐らく「稼ぎにならない」とすぐに判断も付いただろうし、
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